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デジタル教材を投影しながら教室内を自由に動ける「線のないICT環境」を全教室へ導入。授業準備の短縮や授業へのICT活用授業の実施増加に貢献

智辯学園和歌山小学校 様 導入事例

智辯学園和歌山小学校(以下、智辯和歌山小学校)では、2016年4月からのタブレット授業開始に合わせて、各教室に電子黒板一体型プロジェクター、映写対応ホワイトボード等を設置し、タブレットPCの映像を手軽に投影できるシステムを構築。タブレットPCとプロジェクターを無線LANでつなぐための設備として、バッファローの無線LANアクセスポイント「WAPM-1750D」とネットワーク対応ディスプレイアダプター「LDV-HDA」が採用されました。「線のないICT環境」が教員のデジタル教材活用を促し、授業準備の短縮や児童の理解度向上に役立っています。

智辯学園和歌山小・中・高等学校 情報システム部長 前川倫男氏(左 以下、前川氏)、智辯学園和歌山小学校 教頭付 藤田貴憲氏(右 以下、藤田教諭)

智辯学園和歌山小・中・高等学校 情報システム部長 前川倫男氏(左 以下、前川氏)、智辯学園和歌山小学校 教頭付 藤田貴憲氏(右 以下、藤田教諭)

目的・課題
環境整備教育の質向上
業種
教育
導入製品
無線LAN
  • 高い価値を身につけた人材の育成を目指す12年一貫教育
  • 情報教育の強化として教室のICT化を実施
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能力と人間性を最大限に伸ばす教育を実践する12年一貫教育

智辯学園和歌山小・中・高等学校外観智辯学園和歌山小・中・高等学校外観

智辯和歌山小学校は、学校法人智辯学園(以下、智辯学園)が運営する智辯和歌山中学・高等学校に併設する小学校です。智辯学園は、「能力の最大伸長」「人間性の陶治」を教育理念とし、深い人間性・高い価値を身につけた人材の育成を目指す小・中・高12年間の一貫教育を実践しています。

智辯和歌山小学校では、「人間関係を学ぶ」「新しい体験をする」を人間の能力開発に重要と位置付け、児童が多くを経験できる独自のカリキュラムを実施しています。国際人としての資質の向上を目的として低学年から英語教育を実施。小学1年から「Eタイム」と呼ばれる英語の授業を開始し、小学6年では英語でのコミュニケーションを実践する海外生活体験としてオーストラリアとシンガポールを経由する修学旅行を実施しています。また毎日の読経、週1時間の道徳教育、月1回の感謝祭など、仏教の教えに基づいた「情感を育む教育」を通して、心の豊かな、品性をもった人間の育成を図っています。

春の遠足、臨海学校・林間学校、社会見学、運動会、文化祭などの行事も数多く開催し、強い体とねばり強い心、個人の責任感、協力の大切さ、物事を達成した充実感などの育成に努めています。

2002年の開校当初から教室のICT化に着手

智辯和歌山小学校では、2002年の開校時に全教室を結ぶ有線LANによる校内ネットワークを完備。そしてICT活用授業の研究が盛んに行われるようになった2010年には、常設の引き下げタイプのマグネットスクリーン、書画カメラ(実物投影機)をすべての普通教室へ導入し、これらを全教科の授業で活用できる環境を整えました。

 智辯学園和歌山小学校 様

智辯学園和歌山小学校

2002年開校。1978年に開校した智辯和歌山中学・高等学校とともに、小・中・高の12年一貫教育を実践している。仏教の教えに基づいた「徳育」に力を入れており、一人一人の意欲を伸ばすあたたかい教育を目指している。児童の能力を引き出せるよう教科・学年の状況に応じて専科制・教科担任制を導入。低学年ではチームティーチング制を採り入れ、児童が安心して学習、学校生活を送れる環境づくりを行っている。情報教育、英語教育、体力づくりにも力を入れ、「こどもたちの夢」を育てる教育を推進しています。

〒640-0392 和歌山県和歌山市冬野2066-1
電話:073-479-1200
URL:http://www.chiben.ac.jp/wakayama-el/

  • 教室のICT化が教員の準備負担を軽減
  • 機器更新を機にタブレット授業時代に向けた環境に

2002年の開校当初から教室のICT化を開始

教室のICT化取り組みについて語るシステム担当の前川氏教室のICT化取り組みについて語るシステム担当の前川氏

智辯和歌山小学校では、2002年の開校当初から全教室を結ぶ有線LANネットワークにより授業でのインターネットの活用が可能でした。2010年ごろから「分かりやすい授業」「理解定着が図れる学習」を目指し、教室のICT化に取り組んできました。「2010年ごろに図書室へ児童用パソコンを20台導入し、児童がパソコンを活用する『調べ学習』などの授業も開始しており、当校における本格的なICT活用授業の始まりはここからだったと思います。また同年には、すべての普通教室にプロジェクター、引き下げタイプのマグネットスクリーンを導入。合わせて書画カメラ(実物投影機)とブルーレイ/DVDプレーヤーを導入したことで、教科書やノート、ビデオやその他教材などを簡単に投影できるようになり、それまで教科書を拡大コピーしたり大きな紙に手書きするなどで作成していた大型教材の準備の手間を軽減できました。」(前川氏)

しかし、パソコンの台数が少なかったことや、映像およびネットワークへの接続が煩わしく準備に時間が掛かることから、パソコンを使ったデジタル教材の活用は進まなかったといいます。

よりデジタル教材を活用しやすい環境へ

プロジェクターや書画カメラの活用は高まりましたが、パソコンを使ってデジタル教材を授業に活用する教員は期待したほど増えませんでした。ノートパソコンの画面を投影するためには授業の前後に映像ケーブルなどの接続・取り外しが必要で、手間と時間がかかるからです。またケーブルがあることで、端末を持ったまま机間巡視できないと教員から不満の声もあったといいます。一部の教員が、授業へのICT活用を実践し、互いに情報交換をしたり、研究授業を行ったりしながらICT活用授業の啓蒙に努めましたが、十分な成果を得ることはできませんでした。

「そうした状況を見ながら、今の環境のままではデジタル教材を活用した授業を浸透は難しいと考えました」と語る前川氏。「2014年は児童にタブレットを持たせて授業を行なうタブレット授業の研究も始まっている時期でした。子どもたちの『考えの共有』につながる新しい取り組みに対応していくためにも、教員たちにICT機器を使った授業は簡単だと思ってもらえる環境の整備が必要と考えました。ちょうど機器の更新が必要な時期でもあったため、これを機に文科省の『私立学校施設整備費補助金』を利用して、教員用端末やプロジェクター・スクリーンの一新、そして校内ネットワークの無線化を検討しました。」(前川氏)

  • 現状の問題点を洗い出し、新たなICT環境の構築を検討

導入製品

製品画像

11ac/n/a & 11n/g/b同時使用
法人様向け
無線LANアクセスポイント

WAPM-1750D・・・17台

製品画像

ネットワーク対応
HDMI変換
ディスプレイアダプター

LDV-HDA・・・17台

製品画像

無線LANシステム
集中管理ソフトウェア

WLS-ADT

投影と板書をシームレスに。既存の機器も生かせる新たなICT環境

前川氏は、積極的にICT活用授業を行う教員に意見を求めるとともに、ICT関連のセミナーへの参加や、近隣の大学教授に相談するなど情報収集に努めました。現状の教室のICT機器も活かしながら、デジタル教材を授業に活用しやすくする新たなICT環境の構築を目指しました。

「プロジェクターは、電子ペンで書き込みができる電子黒板一体型プロジェクターに入れ替えました。ノートパソコン、書画カメラ、ブルーレイ/DVDプレーヤーなど既存の設備も生かせるようにプロジェクター用のインターフェイスボックスも導入しました。合わせて、黒板をスクリーンとしても使える映写対応ホワイトボードに入れ替えて、チョークの使用を廃止。チョークで書くところと電子ペンで書くところとに分かれていた不便さを解消しました。」(前川氏)

教員用および児童用タブレット端末として、導入を予定していたSky株式会社の授業支援ソフトウェア「SKYMENU Class」に対応するWindows 10タブレットを採用。「教員用・児童用を合わせて42台用意しました。また、タブレットPCの画面を無線LAN経由でホワイトボードに投影できるよう、バッファローのネットワーク対応ディスプレイアダプター「LDV-HDA」を導入しました。『SKYMENU Class』の動作確認機器だったことが採用の決め手になりました。」(前川氏)

これらの機器をつなぐための無線LANアクセスポイントは、「1クラスの児童全員が同時に接続しても安定して通信が行えること」「電波調整などを一括管理できること」「『SKYMENU Class』の動作確認機器であること」の3点を条件に機器を選定。45台のタブレットが同時に動画再生した場合にも通信のバラつきを抑える「公平通信制御機能」を搭載し、無線LANシステム集中管理ソフトウェア「WLS-ADT」での一括管理に対応したバッファローの「WAPM-1750D」が選ばれました。

2016年8月に施工を実施。無線LANは、普通教室、理科室、音楽室、図工室、家庭科室、天体観測準備室、図書室、体育館、多目的教室の全17教室に敷設されました。2002年の開校時に各教室へ有線LANによる校内ネットワークを構築済みであったため、無線LAN敷設は容易で夏休み期間内に施工が完了しました。

智辯和歌山小学校のICT環境無線LANアクセスポイント、電子黒板一体型プロジェクター、映写対応ホワイトボード、ネットワーク対応ディスプレイアダプター等で構築された新しいICT環境
 
各教室に設置された機器の接続例各教室に設置された機器の接続例。「WAPM-1750D」「LDV-HDA」ともに「SKYMENU Class」動作確認機器であるため、バッファロー製品のみでタブレット活用事業に最適なネットワークを構築できる。インターフェースボックスのスイッチを切り替えることで、電子黒板一体型プロジェクターに入力する機器を選択できる。
  • 新しいICT環境が必要時限の短縮を実現
  • さらに授業のICT化を進めていくために必要なこと

新しいICT環境が授業準備の軽減、必要時限の短縮を実現

藤田教諭新しいICT設備のメリットについて語る藤田教諭
プロジェクターで投影した画像には、電子ペンで書き込みができ、ホワイトボードに書き込んだ板書と連動して見せることができるプロジェクターで投影した画像には、電子ペンで書き込みができ、ホワイトボードに書き込んだ板書と連動して見せることができる。またチョークを使わなくなったことで、授業中に咳き込む児童が減る効果もあったという 

2016年4月から、デジタル教科書や「SKYMENU Class」の本格運用が始まりました。新しいICT環境の導入以前からパソコンを使って授業へのデジタル教材活用を実践していた藤田教諭は、新しいICT環境の導入に関して前川氏に多くの要望を伝えた教員の一人。新しい設備の導入以降、準備にかかる手間や授業の進め方など、環境が激変したと話します。

「前川氏には、『教室の配線をなくしてほしい』とお願いしていました。無線LAN接続のタブレットPCなら操作しながら教室内を自由に動けるため、タブレットPCのカメラで撮影した児童のノートをホワイトボードへ投影できるなど『考えの情報共有』が容易になりました。また、デジタル教科書の利用や『SKYMENU Class』を使った授業は、児童の興味を引きやすく理解も早いように感じます。さらにいつでも教室からインターネットに接続できることで、教育番組のアーカイブを公開している『NHK for School』の動画を解説補助として利用できます。以前はテレビ放送している教育番組をチェックして、授業に使えそうなものをブルーレイやDVDに録画するなど準備が必要でしたが、その作業が不要になりました。その他、多くのデジタル教材が活用できることで、補助教材のバリエーションも増えました。新しいICT環境では、パソコンが得意ではない教員もデジタル教材を効率的に利用できるようになりました。」(藤田教諭)

協働学習が児童の取り組みに大きな変化を与える

協働学習で理科の実験授業を効率化協働学習で「この水溶液は何か?」を議論する理科の実験授業。実験結果を動画で残せるためノートへ記録する時間を短縮でき、児童は考えることのみに集中できる。

智辯和歌山小学校では、教員がタブレットPCを活用するだけでなく、協働学習へのタブレットの活用で、児童に自分でタブレットを操作させることも実施しています。

「例えば理科の実験の際に、児童をいくつかのグループに分けてグループに1台ずつタブレットPCを配布して実験の様子を動画で撮影させます。手回し発電で豆電球とLED電球の光り方を比較する実験では、文字での記録だけでは違いがわかりづらいのですが、撮影した動画をもう一度見比べれば一目瞭然です。証拠が明確であることで議論を豊かにできます。また4つの水溶液を用意し、それぞれ何の水溶液なのかを調べさせる実験授業では、一つのグループがすべての水溶液を調べるのではなく、調べる水溶液を各グループに割り当て、実験の様子を写真や動画で撮影し、各グループの調査結果を比較し、何の水溶液だったのかを全員で議論します。そうすることで、自分のグループの実験に対する責任感や、他のグループの実験に対する興味が高まります。お互いの意見を伝えあうことで、思考力やプレゼン力も高まります。新しいICT環境で実現するこの形式の授業は、わかりやすさから児童も興味を持ちやすく理解が早いですね。」(藤田教諭)

実験を分担することは時間の短縮にもつながり、また以前は1時限かけて大きな紙に書かせていた発表も「SKYMENU Class」の発表機能の活用することで時間を短縮できるようになり、2時限かかっていた授業が1時限で済むようになったとの事。タブレット授業の導入で、授業計画も立てやすくなったといいます。

「1人1台」の実現に向け、児童の情報教育と教員のスキルアップを推進

ICTによって教材のバリエーションが増え、授業の可能性が広がったことで、教員はこれからさらに勉強していかなくてならないと藤田教諭は話します。

「今、どんな教材があるのか、ネットや書籍で情報を集めたり、セミナーに参加して情報交換を行ったりして、常に授業内容を刷新していかなくてはなりません。また収集した情報を校内で共有し、各教員が同じレベルで授業ができるようにすることも必要です。」(藤田教諭)

前川氏は、今後さらに全児童に1人1台のタブレットを導入することも視野に入れているようです。

「そのためには、児童にICTモラルなどの情報教育を行うことが不可欠です。また、タブレットを活用しながら、一方で手書きノートを併用させるような授業方法も考えていかなくてはなりません。そうした研究を進めるとともに、教員一人一人のスキルアップを図り、ICTを有効に活用できる環境を整えていきたいと思います。」(前川氏)

取材後記

パソコン・タブレットだけでなく、書画カメラやブルーレイ/DVDプレーヤーも手軽に切り替えて投影できる智辯和歌山小学校のICT環境は、実に興味深いものでした。黒板から映写対応ホワイトボードに変更したことによるメリットも含め、大いに参考にしていただけるのではないでしょうか。またタブレット導入のメリットを語る一方で、手書きのノートをとらせることの必要性を強調されていたのも印象的でした。従来の指導の良さを失うことなく、うまくICTを融合させていく重要性に改めて気付かされました。

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