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部材管理システム構築に伴い、工場内のWi-Fi環境を見直し。粉塵が舞う半屋外など過酷な条件に耐える通信環境を実現

SMCプレコンクリート 茨城工場 様 導入事例

土木事業、建築事業、リフォーム事業を展開するSMCプレコンクリート株式会社(以下、SMCプレコンクリート)は、茨城工場で新たに部材管理システムを導入するにあたって、工場内のWi-Fi環境の見直しを実施。システムに必要なエリアをカバーする通信環境を構築し、ハンディリーダーで製品のRFIDタグを読み取ることで、出荷業務における効率化を実現しました。今後は出荷だけでなく、工事現場での受領確認や受入検査まで一元管理できるシステムを目指すほか、工場内のWi-Fi環境を活かして製品検査業務の電子化も予定しています。

取材協力:株式会社コスモプラニング

SMCプレコンクリート株式会社 執行役員 製造管理部副部長(茨城工場担当) 山田裕康氏(写真左)と常務執行役員 技術部長の小室邦博氏(写真右)

SMCプレコンクリート株式会社 執行役員 製造管理部副部長(茨城工場担当) 山田裕康氏(写真左)と常務執行役員 技術部長の小室邦博氏(写真右)

目的・課題
業務効率向上運用管理向上環境整備
業種
製造
導入製品
無線LAN
  • 総合建築で培った豊富な実績と確かな技術力
  • 部材管理システム導入にあたり、工場内のWi-Fi環境の見直しが必要に
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土木・建築における工業化工法のパイオニア

「PC工法は土木・建築業界に大きな変革をもたらした」と語る小室氏「PC工法は土木・建築業界に大きな変革をもたらした」と語る小室氏

SMCプレコンクリートは、土木・建築における工業化工法のパイオニアとして業界を牽引してきたSMCコンクリート株式会社とSMCプレコン株式会社が、2017年4月に合併して誕生した企業です。土木事業、建築事業、リフォーム事業という3つを主軸に事業展開していますが、特筆すべきは半世紀以上にわたる総合建築で培った豊富な実績と確かな技術力にあります。

SMCプレコンクリート 常務執行役員 技術部長の小室邦博氏(以下、小室氏)は、同社の強みについて、次のように語ります。
「従来は建築現場で型枠にコンクリートを流し込む工法が主流でしたが、弊社では工場で高品質・高精度なPC(プレキャスト鉄筋コンクリート)部材を生産し、現場で省力施工できるPC工法に貢献しています。このPC工法は、実用性・堅牢性・デザイン性に優れているだけでなく、環境性とコストパフォーマンス、工期の短縮も実現することが可能です。また、設計基準強度が1平方ミリメートルあたり220N(ニュートン)の超高強度コンクリートを製造できるのも強みのひとつと言えます。自己収縮が小さいためひび割れが発生しにくい、流動性が高く施工性に優れる、二酸化炭素排出量の削減が図れる、といったメリットがあり、超高層マンションをはじめ多くの現場で活用されています。」

部材管理システム導入のため、工場内のWi-Fi環境を見直し

広大な敷地に4つの生産ラインが並ぶ茨城工場広大な敷地に4つの生産ラインが並ぶ茨城工場

土木・建築業界で屈指の技術力を持つ同社では、親会社である三井住友建設株式会社の要請を受け、新たに部材管理システムを導入することになりました。このシステムは、RFID(Radio Frequency IDentification)の技術を用いたもので、製品に貼り付けたRFIDタグをハンディリーダーで読み取り、現場担当者がスマートデバイス上で確認するとともに、Wi-Fi経由でサーバーに送られることによって、全社単位で部材の一元管理が可能になります。しかし、その導入にあたって、大きな課題が発生しました。同社ではこれまで、工場内の2ヶ所に無線LANアクセスポイントを設置していましたが、この設備では部材の製造や検査業務に必要なエリアをカバーすることができなかったのです。このため、部材管理システムが十分に機能するよう、工場内のWi-Fi環境を見直すことになりました。

SMCプレコンクリート 茨城工場 様

SMCプレコンクリート 茨城工場

SMCコンクリート株式会社とSMCプレコン株式会社が、2017年4月に合併して誕生。半世紀以上にわたる総合建築で培った豊富な実績と確かな技術力で、土木事業、建築事業、リフォーム事業に取り組んでいる。工場で高品質・高精度なPC(プレキャスト鉄筋コンクリート)部材を生産し、現場で省力施工および工期短縮できるPC工法に貢献し、実用性・堅牢性・デザイン性に優れているだけでなく、環境性とコストパフォーマンス、工期の短縮も実現。超高層マンションなどを含む、実にさまざまな建築シーンで活用されている。

所在地(茨城工場):〒300-2521 茨城県常総市大生郷町6138番地8
電話:0297-24-1095
URL:http://www.precon.co.jp/

  • 粉塵が舞う半屋外という、過酷な条件に耐える環境性能が必要に
  • 約70メートル離れた積み込みヤードと工場の2点間を結ぶ拠点間通信

求められた半屋外での使用に耐える環境性能

「高い防水性と防塵性、動作保証温度の広さも重要」と語る関戸氏「高い防水性と防塵性、動作保証温度の広さも重要」と語る関戸氏

SMCプレコンクリートは、これまで社内ネットワークの施工を依頼していた株式会社コスモプラニング(以下、コスモプラニング)に相談。要件に適うWi-Fi環境を新たに構築するために、「4万平方メートル以上もの工場施設内をカバーできる通信距離」、「機器設定とネットワーク管理の容易さ」、そして「導入におけるコスト障壁の低さ」という3つの点を、基本的な製品選定の指針としました。

さらに、より具体的に製品の選定ポイントを絞り込む上で、工場内の環境も大きく影響したそうです。コスモプラニング テクノサービス事業部 テクノソリューショングループ グループリーダーの関戸純氏(以下、関戸氏)は、「工場の製造ラインから検査ヤードまでは、製品をスムーズに搬出できるように1辺の壁をなくした“半屋外”の構造で、そこから続くストックヤードとトラックへの積み込みヤードは完全に屋外となっています。また、取り扱っている製品の特性上、工場内にはコンクリートの粉塵が舞うため、高い防水性と防塵性が必要不可欠でした。加えて、近年では夏場にかなりの気温上昇が見られ、動作保証温度の広さも重要なポイントでした。」と語ります。

積み込みヤードと工場を結ぶ拠点間通信の必要性

「拠点間通信に加えて、設定の容易さやコストも重要だった」と語る山田氏「拠点間通信に加えて、設定の容易さやコストも重要だった」と語る山田氏

そしてもうひとつ、ハンディリーダーでRFIDタグの読み取り作業を行う積み込みヤードと工場の間には直線で約70メートルの距離があり、ここをつなぐために拠点間通信が行えることも非常に重要でした。

SMCプレコンクリート 執行役員 製造管理部副部長(茨城工場担当)の山田裕康氏(以下、山田氏)は、「屋外での使用に耐えられる防水性・防塵性・動作保証温度の広さを兼ね備え、十分な通信距離が確保でき、さらに拠点間通信が行えるとなると、条件的にかなり厳しいと言えます。また、こうした性能面を満たしていても、機器設定やネットワーク管理が難しかったり、コストが極端に高くなってしまっては、将来的な拡張を考えた際に大きな障壁となりかねません。」と語ります。

こうした条件を満たす製品を探した結果、バッファローの製品に辿り着いたそうです。

  • 防水性・防塵性・広い動作温度範囲など、工場利用に適した性能も機器選定の決め手に
  • 設置場所を工夫し、PoEの採用で今後の拡張性にも考慮

導入製品

製品画像

11ac/n/a & 11n/g/b同時使用
-25〜55℃・IP55対応
防塵・防水耐環境性能 法人様向け
無線LANアクセスポイント

WAPM-1266WDPR・・・7台

製品画像

11ac/n/a & 11n/g/b同時使用
法人様向け トライバンド
無線LANアクセスポイント

WAPM-2133TR・・・2台

製品画像

レイヤー2 Giga PoEスイッチ

BS-GS2008P・・・4台

製品画像

レイヤー2 Giga PoEスイッチ

BS-GS2016P・・・1台

製品画像

ネットワーク管理ソフトウェア

WLS-ADT

設定の容易さや工場利用に適した性能が決め手に

機器導入に際してはコスモプラニングが実地調査を行い、最適な製品と設置台数、設置場所などを入念に確認しました。

導入製品の選定理由について、関戸氏は次のように語ります。
「まず、バッファロー製品は高い信頼性と実績を持つことに加えて、設定の容易さにも定評があり、設置から今後の運用まで安心して使えるのがポイントでした。具体的な製品については、半屋外エリア向けに耐環境性能モデルの無線LANアクセスポイント『WAPM-1266WDPR』を採用しました。防水・防塵性能を定めた『JIS-2137』に基づく防護等級『IP55』に対応していますし、メーカーとして−25〜55℃の動作保証温度を明記してくれているので選びやすかったですね。Wi-Fi以外の機器から出るノイズも自動で検知・回避する『干渉波自動回避機能』を搭載していますから、さまざまな機械が稼働している工場内でも安定した通信を実現できます。そして何より、『WAPM-1266WDPR』は離れた拠点間を無線でつなぐ「リピーター機能(WDS:Wireless Distribution System)」に対応しているので、屋外エリアの積み込みヤードと工場間の無線通信が可能です。事務所棟の1階と2階には屋内用無線LANアクセスポイント『WAPM-2133TR』を採用しました。こちらは2.4GHz/5GHz(W52/W53用)/5GHz(W56用)という3つのバンドを備えるトライバンドで、会議をはじめ大人数での同時利用なども想定し、多台数同時接続時の高速通信を実現したモデルを選びました。」。

工場の入口に設置された屋外用無線LANアクセスポイント「WAPM-1266WDPR」工場の入口に設置された屋外用無線LANアクセスポイント「WAPM-1266WDPR」

設置場所の工夫に加えてPoEで柔軟な対応を実現

機器の設置場所に関しては、同社の製品であるPC部材が電波を遮断しやすいことに加えて、土地柄的に水捌けが悪く、過去には豪雨で床下浸水した例もあったため、施工に手間がかからない範囲で高い位置を選びました。

電源については、1本のLANケーブルでデータ通信と電力供給が行える「PoE」(Power over Ethernet)を採用し、施工の容易さとコスト低減を両立。また、工場内の中間地点にPoEスイッチを設置することで、将来的な無線LANアクセスポイントの増設にも柔軟に対応できるようにしたそうです。

増設の柔軟性も考慮して設置された8ポートのPoEスイッチ「BS-GS2008P」増設の柔軟性も考慮して設置された8ポートのPoEスイッチ「BS-GS2008P」
【写真左】積み込みヤードに設置された屋外用無線LANアクセスポイント「WAPM-1266WDPR」。直射日光による影響を防ぐためボックスに格納している / 【写真右】積み込みヤードから工場まで、直線で約70メートルの距離を「リピーター機能(WDS:Wireless Distribution System)」で接続【写真左】積み込みヤードに設置された屋外用無線LANアクセスポイント「WAPM-1266WDPR」。直射日光による影響を防ぐためボックスに格納している / 【写真右】積み込みヤードから工場まで、直線で約70メートルの距離を「リピーター機能(WDS:Wireless Distribution System)」で接続
SMCプレコンクリート 茨城工場のネットワーク構成図。 VPN接続している栃木工場・本店からも部材の管理情報にアクセス可能になり、オンライン会議に活用できる。SMCプレコンクリート 茨城工場のネットワーク構成図。 VPN接続している栃木工場・本店からも部材の管理情報にアクセス可能になり、オンライン会議に活用できる
  • スムーズに導入を達成。導入費用は他社製品比約5分の1に抑制
  • 出荷だけでなく、工事現場での受領確認や受入検査まで一元管理できるシステムを目指して
  • 工場内のWi-Fi環境を活かし、製品検査業務の電子化も実現予定

導入のスムーズさと大きなコストメリットを実感

積み込みヤードにおいて、ハンディリーダーでRFIDタグを読み取っている様子積み込みヤードにおいて、ハンディリーダーでRFIDタグを読み取っている様子

こうして同社では、屋外用無線LANアクセスポイント「WAPM-1266WDPR」を7台、屋内用無線LANアクセスポイント「WAPM-2133TR」を2台、8ポートのPoEスイッチ「BS-GS2008P」を4台、16ポートのPoEスイッチ「BS-GS2016P」を1台、そしてサーバールームにネットワーク管理ソフトウェア 「WLS-ADT」の導入を決定。2018年9月にWi-Fi導入の施工を行い、翌月より部材管理システムを稼働開始しました。

Wi-Fi環境の構築にバッファロー製品の効果について、関戸氏は「実際に設定を行ってみて、改めて感じたのがバッファロー製品の設定の容易さです。特に設定でつまずくようなこともなく、スムーズに導入することができました。また、工場全体をカバーしながらも、選定候補のひとつになっていた他社製品と比べて導入費用が約5分の1にまで抑えられるなどコストメリットも非常に大きく、これなら将来的に増設を検討する際も安心です。もちろん、防水性・防塵性・動作保証温度の広さなど、工場での利用に適した性能面にも大満足です。」と語ります。

製造から受入検査まで一元管理できるシステムを目指して

部材管理システムの導入および、その基盤となるWi-Fi環境の整備が完了し、SMCプレコンクリートは早くも次のステージに向けて歩みを進めています。

小室氏は「現時点では部材管理システムはまだ出荷段階までですが、将来的には工事現場でもRFIDタグを読み取ることで、材料の受入から部材の出荷まで一元管理していけるシステムを構築することを目指しています。人の目視による確認だけではミスが発生しがちな検査業務も、このシステムによってミスの削減や業務効率の向上が期待できます。また、茨城工場だけでなく、栃木工場や本店とVPNで接続することにより、拠点を問わず正確かつリアルタイムに部材の管理状況が把握できるシステムにしていく予定です。栃木工場は、茨城工場の約3倍の敷地面積があるので、Wi-Fi環境を導入する際は、バッファロー製品の持つ十分な通信距離やコストメリットがより活きるでしょう。」と展望を語ります。

工場内のWi-Fi環境を使い製品検査業務も電子化

タブレット端末に図面データを表示し、タップだけでチェックしていける現在開発中のシステムタブレット端末に図面データを表示し、タップだけでチェックしていける現在開発中のシステム

さらに、部材管理システムとは別の視点から、工場内のWi-Fi環境を活用する取り組みも行われています。この取り組みについて、小室氏は次のように語ってくれました。 「これまでは紙の図面を見ながら製品を測定し、チェックシートに手書きで書きこんでいました。しかし今回、工場内全域をカバーするWi-Fi設備が整ったことで、タブレット端末に図面データを表示し、タップだけでチェックしていけるアプリを、年内の運用に向けて導入進行中です。これにより、チェックシートのデータ化と一元管理が可能になるほか、業務効率の効率化も期待できます。」

このようにSMCプレコンクリートでは、Wi-Fi環境を基盤としてさまざまなシステムを実装。人的ミスの削減や業務効率化などに役立てています。同社が提供するPC部材のように、堅牢かつ高信頼な基盤として、今後もWi-Fi環境が活躍し続けるでしょう。

取材後記

SMCプレコンクリート 茨城工場に並ぶ巨大なPC部材を見ても、実際どのように使われるものなのか、最初はまったく想像がつきませんでした。しかし、説明を受けているうちに日常的に目にする超高層マンションや橋梁などが、こうしたPC部材を組み合わせて作られるということへの感慨と同時に、その精度と技術力の高さに驚きました。今回のWi-Fi環境を基盤とした部材管理システムや、タブレット端末を用いた製品検査システムは、こうした精度のさらなる向上につながるものだと感じました。常にチャレンジと改革の精神を忘れない同社が生み出す、より素晴らしい建築・土木業界の成果に、今後も期待が高まります。

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