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デザインで人々を刺激したい インハウスデザイナーが語るHD-PEU2のコンセプトと魅力

デザインで人々を刺激したい インハウスデザイナーが語るHD-PEU2のコンセプトと魅力

進化の激しいパソコン周辺機器でありながら、人々がいつまでも愛着を抱き、
たとえ機能が時代遅れになっても飾っておきたい、と思わせる製品。
今回ご紹介するのは、常にそんな製品を生み出してみたいとの想いで、自らのデザイン力を磨いているスタッフの一人です。

"Tres Chic/とてもシック"なポータブルハードディスク

「あっ、噂には聞いていましたがまだ見てなくて・・・。これなんですね」
フランスのパソコン周辺機器レビューサイトに掲載された、ポータブルハードディスク「HD-PEU2シリーズ」の紹介テキストを読んだ守田の表情は和やかだった。レビューサイトに書かれていた大意は、"500GBで手のひらサイズ、とてもシックなポータブルハードディスクがバッファローから登場"というもの。この紹介テキストは、海外で先行販売された同製品に関する評価ですが、「とてもシックなんていわれると、ちょっと面映ゆいですね。でも、デザインに敏感なフランスの方がハッキリ評価してくれたというのは、やった甲斐がありましたね。それ以前はヘコむことも多々ありでしたから(笑)」
守田が"へコむこと"と表現したのは、これまで掲載された海外でのレビューに対して。「機能や信頼性に関しては高い評価を頂いていたのですが、私の守備範囲である"デザイン"に関しては、あまり芳しい評価を感じられなくて・・・。だから、人から『今回の製品は良い評価だよ』って言われても信じられなくて、このレビューもまだ読んでいませんでした」
ただし、グローバルに展開するバッファロー製品においては、機能や信頼性にプラスして"デザイン"も見逃せない注力ポイント。バッファローでは、海外ユーザーのデザインに関する嗜好をもっと取り入れようというプロジェクトが進行していました。
「その最初が外付けハードディスクのHD-CEU2で、第二弾がこのHD-PEU2なんです」

グローバルデザインゆえの葛藤

海外ユーザーの嗜好を取り入れようという試みは、バッファロー海外拠点スタッフの評価が主軸。
「思い込みはいけないと痛感しました。きっとこうだろうと根拠なく思っていることは、たいてい間違っているんです(笑)」
顕著な例は、外観ではシルバーが好まれるという情報を基に、外装色を銀色にしたHD-PEU2の試作品に対する評価を依頼したときのこと。
「なんで本物の金属じゃないの? という回答にはビックリしました。素材に関する捉え方がまったく違うんですね。いってみれば試作品はシルバーには近いけれど、似て非なるものであったというか・・・」
高度な技術によって一見似たテイストが表現できても冷静に見れば本物と違う。そんな微妙なポイントをきっちり指摘されたのです。
「そんな感じだったので、今回のHD-PEU2の特長である"艶やかさ"に関しては特に苦労しました。インモールド成形といって1ミクロンのインクを何層にも重ねて色を表現するんですが、『これで大丈夫』と思ったのは、深夜の工場で最後の試作品を確認したとき。これで、やっとゆっくりとお酒が飲める〜と思いましたね(笑)」
製品として発売されたHD-PEU2は、赤(ルビーレッド)、黒(クリスタルブラック)、白(パールホワイト)の3色ですが、それまでに試されたカラーバリエーションは数えきれないほど。
「発色の加減やコストで絞り込んで試行錯誤を繰り返した結果、7色から3色に絞り込んだ最終形がこれなんです。製品を手にしていただければ、インモールド成形によるツヤの風合いが分かっていただけるはずです」

本当に手になじむカタチとは

「艶やかさの追求と共に、もう一方で実現したかったのが、手にしたときの気持ち良さです」
人の手のサイズは様々であり、万人が手にして心地よい感触を求めるのは至難の技。しかし守田は、そんな到達不可能に思われる領域にも挑みました。
「3週間、ずっとモックアップを削りっぱなし(笑)朝一で試作品を削り始めて、納得いく形になるのが深夜なんてザラでしたね。突き詰めていくと、1mm以下の違いで感触が異なる。自分の感触だけに頼って良いのか?では、どこに理想のカタチを見いだすのか?自問自答の繰り返しでした」
社内会議で最初の試作品を披露した時、裏と表を間違えられたのがショックだったとか(笑)。
実際に製品化されたものと、それまでの試作品とを並べてみると、厚みは同じでも製品版はなぜか薄く感じます。これは各部の微妙なアールによる見た目の印象で、これが触り心地にも大きく影響を及ぼしています。
「よく見ていただくと、全面がアールで手になじむ形状が分かると思います。完成してしまえばそれだけのものなのですが、ここに至るまでの過程は、聞くも涙、語るも涙・・・ちょっと大げさですか?(笑)。でも、滑らかさの追求にはトコトンこだわりました」

『バッファローじゃない』けどバッファロー

守田は語ります「今一番うれしい誉め言葉は、HD-PEU2についての『(これまでの)バッファローじゃないね』という言葉。まー、社員としてはいかがなものかとは思うのですが、一歩前へ踏み出した製品ってことは確かだと思います」
ただし今後も『バッファローじゃない』ことを常に指向するのかと聞かれれば、それは違うとも守田は言います。
「そんな評価は一過性のもの。私たちがデザインについて突き詰めて実践していけば、いずれHD-PEU2に続く製品デザインが生まれ、それがバッファローのスタイルになっていくんです。もちろん、その流れの中で振り返ったときに、HD-PEU2が一つのターニングポイントになれば嬉しいですけどね」
「店頭で見かけてデザインに魅かれ、日常で使ってみて機能や信頼性はもちろんのこと、これを買ってよかったと、いつまでも思っていただける製品デザイン。人がデザインに抱く思いを刺激してやまないフォルム。これが究極の目標です」
既に守田の想いは次の製品に向けて走り出しています。

守田 義教
Morita Yoshinori

1976年生まれ。2000年入社。 「絵に描いた餅を食べられるようにするのが仕事」と語るように、紙面上のデザインスケッチを3Dで無理のない現実的な仕様に仕上げることが得意。
100近いアイテムに及ぶ製品の、ほぼすべてに係わっているため、型番さえ聞けばそのカタチが具体的に思い浮かぶほどだとか。

バッファローの製品デザインは、これからも進化と変化を繰り返して更なる高みをめざしていきます。
まずは守田が追求したHD-PEU2の"艶やかさ"と"滑らかさ"。
その風合いを、ぜひ店頭にてお確かめください。

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