#134 アーティスト・ペインター Mika Tamori

フリーズしそうなくらい巨大なドローイング作品のデータをサクサク処理できるHDD

第134回目の@Professional Usersはアーティスト・ペインターのMika Tamoriさん。その天使のようなルックスから放たれる「自身の毒素を取り入れた美しいアート」は見るものに大きなインパクトと華麗なる印象を与えます。布やデニムに描いていくスタイルも個性的で、ベースにファッションを学んでいたこところからきていると言います。そんなMikaさんが制作でバッファローの外付けハードディスク、HD-GD3.0U3Dを使用とのこと。早速LAVAがMikaさんの自宅兼アトリエを訪れお話を伺いしました。

プロクリエイターが選んだ商品

ドライブステーション ターボPC EX2対応 DRAMキャッシュ搭載 USB3.0用 外付けHDD

Creator's Profile

Mika Tamori(みか たもり)

artist/文化服装学院卒業。
卒業後、デザインオフィス カニカピラにてイラスト、刺繍アートなどを担当。

2009年

東武百貨店池袋合同展。

2010年

初個展 “idea circuit” at/orbit。東京都現代美術館、contentへ巡回。

2011年

個展 “Extra chapter” at/SAN BAN CHO CAFE。個展 “Search for me” at/AMRTA。

2012年

LAFORET FASHION WEEK参加。 個展“THE SEA DREAM” at/CAMARADA。

2013年

西武渋谷“シブヤスタイルvol.7”出展。 忌野清志郎追悼展“愛し合ってるかい?vol.5”出展。

2014年

“Who By Art” “シブヤスタイルvol.8” at/ 西武渋谷百貨店 出展。企業コラボアート“HELLO KITTY 40th コラボアート” 出展。個展“Classical fantasy” at/ CAMARADA。

2015年

個展 “RAKUGAKI” at/ Gallery LE MONDE。girlsArtalk Special Exhibitionにて個展 at/ 伊勢丹新宿店。。

その他、都内各所で個展開催、グループ展に参加。展示に加え、ライブペイントなど幅広く活動。

Interview

小学生の時に洋服のデザイナーかイラストレーターになろうと思っていました

——Mikaさんがペインターを目指していった経緯を教えてください。

母が洋服を作るのが趣味で、幼かった私はいつも母と一緒に洋服を作って喜んでいたんです。そうこうしているうちになにを作っても褒められるような子になったんです(笑)。勉強は出来なかったんですが、美術だけは飛び抜けて出来る子でした。

——自分で言うんだから相当だね。

はい(笑)。すでに小学生の時に洋服のデザイナーかイラストレーターになろうと思っていました。当時は早く仕事をしてみたかったんですよね。

——専門的な学校に進んだんですか?

私の通った高校は総合学科というのがあって、美術、英語、福祉等から自由に学科が選べるユニークな学校だったんです。私は選択授業で美術を専攻したんですが実際はパソコンばかりいじっていましたね(笑)。私が入学出来たのもパソコンで作ったイラストが気に入られて合格したんです。当時からパソコンが大好きだったんです。

——なるほど。でも美術に関してのレベルは高い学校だったの?

相当高かったんです。周りの友人たちはみんな絵が上手でした。情けないんですが私はいきなりそこで絵を諦めました。

——早いね(笑)。

実はその頃ぐらいからファッションに興味を持ち出しまして。夜中に放送していた「ファッション通信」という番組にはまり、もの凄く刺激を受けたんです。直感なんですが美術よりもファッションだったらいけると思ったんです。私は生徒会の副会長もやっていたんですが、「ファッションショーをやりたい!」と提案をしたらみんなもやろうということになって、先生が県から援助金ももらってきてくれて、スタッフも増え、とても大きな規模になっていったんです。

——プロデューサーとしての才能もあったんだね。

そんなかっこいものではないんですが。でも文化祭でファッションショーが出来ることになり、洋服は自分でデザインして、照明、音楽、モデルもしました。評判もとてもよく、翌年の文化祭でもショーが出来ることになり、学校以外でも県のホールを使って2カ所で私のファッションショーが出来ることになったんです。自分が中心となり、みんなも動いてくれたこと。そしてそのプロジェクトが実際に出来たとこがなによりも嬉しくて、偉そうですが大きな自信を持てました。ゼロから作ることでなにかが生まれ人にも影響を与えられる。そんな大事なことに高校生の時に気づけたんです。

——それはとてもいい経験でしたね。そこからはファッション一筋で?

はい、私は鳥取県出身なので専門学校は大阪の学校に行こうと思っていたんですが、担任の先生が東京の文化服装学院に行きなさいと推薦をしてくれたんです。そして18歳で上京、文化服装に通うことになりました。

自分は実用性やデザイン性のあるモードではなくアートな方向へ向かっていることに気づきました

——優秀だったんだね。その後は?

Yohji Yamamotoやその他、有名デザイナーたちが通っていた科があって、私もそこに入ります。1年が過ぎた頃に私の作っている服はモードではなくアートになっていると気付いたんです。実用性、デザイン性のあるモードな服ではなく、完全に造形なんです。「あれ、洋服はなんか違うかも!」と気付いてしまったんです。

——またですか?(笑)

はい。。(笑)モード的なことを自分の中で突き詰められなくなっていたんです。同時に洋服の裏側にあった自身のアートの部分がまた顔を出し始めてきたんです。正直に言うと授業中もノートには絵ばかり描いていました。課題も無難に出す真面目な生徒ではあったと思うんですが、やはりアートへの想いは大きくなるばかりでしたね。

——では文化服装卒業後はどうなったの?

3年間での学校生活が終わり、真面目に生きていたはずなんですが、私、就職活動もしていないしバイトもしていない、なにもしていない!どうしよう!!ってなって。

——それは困ったね。

妹と住んでいたんですが、親からの仕送りもあり、なんか駄目な感じになっていましたね。正直、情けない状態です。そんな時に友人から文化服装で行うファッションショーのモデルを頼まれたんです。卒業後に学校に行ってみたら担任の先生に、「なにやってるんだ!」って凄い怒られまして。「ミシンもパソコンも絵も描けるのに、一体なにやってるんだ!」と。先生の知り合いがたまたまそういう人材を探しているとのことで私に紹介してくれました。面接に行って即、働けることになりました。

——よかったね。それはどういう会社だったの?

有名な刺繍作家のデザイン事務所で、ミシン用のデータ作りも手掛けていました。そこでアシスタントを2年間やりましたが、社会や仕事の厳しさを存分に味わいながらアートを徹底的に学んだと言えます。作ることって大変だけど本当に楽しいんだなって感じました。でもその後に体調を壊し、働けない時期が続きます。それでも絵だけは描き続けて、人に必ず見せに行っていました。

——アグレッシブだね。

人に見てもらうことがなによりも好きだったんですよね。絵をちゃんと人に見せるようになったら個展の誘いが増えてきました。ひとつめを開催してからとぎれることなく個展が続くようになったんです。遂には東京現代美術館内のレストランでも展示が出来るようになったんです。

——それは凄い!

周りの方々のおかげですね。

手に入らないもの、私が美しいと思えるもの、それを自分の世界に取り入れたくなるんです

——Mikaさんの絵の特徴を教えてください。

被写体は生きているもの。生物ですね。コップとか机は描きません。自分が生きていますからね。生きているものを大事にします。そこに少し私なりの毒を入れます。

——そこが大きなMikaさんの個性になってるよね。

ありがとうございます。繊細で強さもあると思います。例えば被写体が馬だったら馬の持つ魅力を自分目線で引き出し、描きます。その目線の中に毒素のようなものが含まれているんでしょうね。素材はアクリル絵の具が中心で、家具に使用するニスも使います。インスタントコーヒーをお湯で溶かして温かい状態で描くこともあります。絵の具にコーヒーを混ぜることもあります。もともと私は茶色が好きで、アンティークっぽい色彩を出せます。布やデニムに描くのも特徴ですね。なによりも手が扱い慣れているのがずっとやっていた洋服。バッグやドレスも最近では作ります。

——Mikaさんの絵が完成するまでのプロセスを教えてください。

私はファッションからインスピレーションを得ることが多いんです。昔の浮世絵等の宗教画もよく見ます。手に入らないもの、私が美しいと思えるもの、それを自分の世界に取り入れたくなるんです。単純に好きなものからスタートしていくんです。だから写真もネットもよく見ますし、常に好きなものにはどん欲にアンテナを張っています。作品のイメージが浮かぶと資料に残したり下描きをしたり、出かけていてもふっとイメージが沸いたらカフェに入って描いておきます。そしてその下描きをモチーフに実際に作品にしていきます。大きな作品だと1~2ヶ月。ドローイングだと1~2日で完成します。私は描き直しはほとんどしないので、完成したらその瞬間、それが完成品になります。

——ではパソコンの話をしましょう。先ほどパソコンは大好きと言っていましたが、現在制作で使用しているパソコン、ソフトについて教えてください。

メインで使用しているパソコンはiMacのバージョン10.10.5です。ソフトはイラストレーター、フォトショップですね。パソコンは主に、ドローイングの作品をデジタルで取り込みスキャンしたものをフォトショップ、イラストレーターで着色していく作業に使います。あとは個展のDMやフライヤーを自身で制作する際にも使用します。パソコンは大好きです。ないと困ります。朝起きたら即起動、パソコンと暮らしていますね。

——Mikaさんは制作ではバッファローの外付けハードディスク、HD-GD3.0U3Dを使用していますね。

はい。バッファローも昔から大好きです。先ほどお話したドローイングの作品をスキャンしてデータ化する作業で、その着色させたデータはかなり重いんです。フリーズしそうなぐらい大きいんです。なので着色データは常にTime Machine機能を使って外付けハードディスクに保存していきます。それが今はバッファローの外付けハードディスク、HD-GD3.0U3Dに保存していきます。この繰り返しで私はデータを保存しながら作品の制作をしていきます。パソコンは常に動作を早く作業を進めていきたいので、まずは大事な制作過程にあるデータを安心して、かつスピーディーに取り込めることが、バッファローのハードディスクを使用している最大の理由です。あと私は個展が多いのですが、その個展個展ごとにテーマを決めて作っているので、そのひとつひとつの素材を保存しておくこともとても大事です。そこからいつでも取り出すことも出来ますしね。昔はCDに焼いていたので、そのストレスが無くなったことも大きいです。個展が近くなり制作が慌ただしくなってくると、過去の作品を見てインスピレーションを得ることも多いので、ハードディスクに保存した過去の作品データがすぐに見られるのもいいですよね。そしてこのハードディスクはデザインもすっきりしていて好きです。コンパクトで邪魔になりません。前面が丸くなっていて机に置くと本をたてているみたいで可愛いんです。本からデータを取り出しているような気になります。私はパソコンは好きですが、機械っぽいものは好きではありません。こういうシンプルなものが好きです。新しいアイデアやインスピレーションもどんどんとこのハードディスクの中に入れて、次の個展に臨みたいと思っています。

——ありがとうございます。次の個展、楽しみにしています。では最後にMikaさんのようなペインターを目指す人達にメッセージをお願いします。

まずは諦めない気持ちを持つこと。作るだけでは駄目なので、様々なジャンルの人たちに会いにいき、自分が絵を描いていることをアピールすべきです。よほどの天才ではない限り、人と会って動き続けないと前には進めません。これ全て、自分にも言えることです。

——今日はどうもありがとうございました。

Interview Photos

ここからはMikaさんの作品です。Mikaさん本人に作品の説明をしてもらいます。

「タイトルは"what shall we eat?"。絵描きになる前の作品です。女性と野菜、繊細な金魚、ファッションアイテムが描かれています。初個展、東京都現代美術館内レストランcontentなどに展示。サイズ728×1030mm。

「タイトルは"Fox"。野生のキツネです。彼は何を考えているのだろうと考えながら描きました。とても力強い目をしています。私たちよりも生きて行く術を知っていると思います。 西麻布AMRTAでの個展にて展示。サイズ1600×2000mm。」

「タイトルは"HORSES"です。リンゴのように私の大好きなものの象徴のいくつかには馬が使われています。見れば見るほど引き込まれる目をしている馬に寄り添った絵です。 中目黒CAMARADAでの個展にて展示。サイズ2200×1800mm。」

「HELLMESの革でつくられているバッグを普段のキャンバス地で作り、ペイントしました。価値、付加価値とは何にあるのか考えた作品です。象徴としてキツネを使いました。ドレスとコーディネートできます。西武渋谷百貨店でのWho By Artにて展示。立体、実用可能。」

「タイトルは"Wearing me!"。絵を着たいと思い作りました。正面にはキツネが描かれていて、着るとキツネになれます。#GEISAI出展、西武渋谷百貨店でのWho By Artにて展示。」

「伊勢丹新宿での展示。ペインティングの他に、2015年からドローイングの発表もはじめました。」

Mikaさんご使用のバッファローの外付けハードディスク、HD-GD3.0U3D。容量や機能性はもちろん、「前面が丸くなっていて机に置くと本をたてているみたいで可愛いんです。本からデータを取り出しているような気になります。」と女性らしいハードディスクへのコメントも。すっきりしている机の上で、しっかりとMikaさんのデータをせっせと保存していました。

パソコン大好きというMikaさん。確かに手慣れた感じでパソコンを操作していましたね。作品の着色もパソコンでクリエイトしていくと言っていました。アナログとデジタルの融合も彼女の作品の「個性」の部分を作り出しているんですね。

その可愛らしいルックスと強烈な作品とのコントラストがどこか日本人離れしている感を受けました。そうしたら彼女、「実は海外へ飛び立とうと思っているんです」。是非とも大いに羽ばたいて欲しいですね。十分にアピール出来る作品を作っていると思いますよ。期待度大。Go! Mika!!

Creator's Favorite Foods

Mika Tamoriの好きな料理 “この一品!”「生ウニとトマトクリームのリングイネ」

Mikaさん曰く、「家の近所にあるお洒落なイタリアン"il Pizzaaiolo"の絶品トマトクリームソースのパスタです。制作の前によく食べるんです。何故かここの空間で食事をしているとインスピレーションが沸いて来るんです。」

今回登場した商品

ドライブステーション ターボPC EX2対応 DRAMキャッシュ搭載 USB3.0用 外付けHDD

ハードウェア上に搭載した「DRAMキャッシュ機能」及びファイル転送を高速化するソフトウェア「ターボPC EX2」(Windows用)によって高速転送を実現したUSB3.0対応外付けハードディスクです。大容量1GBのDRAM(メモリー)をキャッシュ(データの一時保存場所)として搭載しており、パソコンとハードディスク間のデータ転送がスムーズで高速。またMacでも従来商品より高速でコピーができます。さらに暗号化によるセキュリティーソフトウェア、バックアップソフトウェアなど豊富な添付ソフトウェア(Windows用)もご利用いただけます。